BS-TBS開局10周年企画「ファッショナブル」〜本当のトレゾアとは!?〜

safaia2010-06-19


昨日、東京公演最後のアフタートーク付きの公演を観劇してきました。ここ数日はアフタートークショーを含めた公演が続き、以前書いた通りその回の分のチケしか取ってなかったので毎日銀座に通う状態でした(笑)

東京公演のアフタートークショーは14〜18日の4日間のみで17日の夜公演を除いては全て観劇。18日の公演を終えた時点で中日を迎え漸く折り返し地点に到達した訳ですが、メンバーにとってはここから正念場になるのではないでしょうか!?

さて、東京公演もまもなく終了するのそろそろ詳しくストーリーのに触れて行こうかなと思います。

川´・_o・)<キサマモガンバレ

貴様?

とまぁ、置いといて。

今回の舞台はミュージカルでお馴染みの挿入歌が所々に用意されていてその挿入歌では全メンバー(モーニング娘。)に見せ場があります。
アパレル業界をテーマにファッションを通じて父と娘の絆を描くファッションサクセスストーリーとよくありがち内容。

確実にネタバレになりますが関東組は殆どの方が観たようで地方組もチラホラ観た方もいるようなので、ネタバレしたくない方は見ない方がいいかとf ^ _ ^ ;
開演5分前になると娘。メンバーの全員による注意事項等のアナウンスが流れます。
そして、いよいよファッショナブル開幕です。

最初は、辰巳琢郎扮する芹沢眞一郎と加藤紀子扮する川久保可南子のシルエットでの会話のやり取りから始まります。

地域マネージャーの川久保が元ファッションプロデューサーの芹沢にある依頼をしてそれを了承を得ます。だが、芹沢から2つの条件を出され、

「一つは私の指示に全面的に従うこと」
「もう一つは長谷川ココと私の関係を・・」

と、この時点で2つ目の条件の意味が大体読めてきます。薄い幕(シルエット用)が上がりアパレル店のシーンに変わり、ストーリーの中心人物である高橋愛扮する長谷川ココが登場して「TRESOR(店名)へようこそ」の合図で舞台テーマソング「青春コレクション」を8人全員で歌います。
PVとは違いそれぞれ違う衣装での青春コレクションは新鮮であり始まって早くも涙を流してました。


【トレゾアと芹沢眞一郎】

今回のステージは普段目にするアパレル店と殆ど変わらないソファ、マネキン、キャスター、鏡と自分が本当に来店してるかのようにその世界に引き込まれ行く感じです。

辰巳さんのブログから拝借したステージのセット写真。トレゾアというこのお店でさまざまな人間模様が繰り広げられます。

チーフのココを中心に同期店員の亀井絵里扮する折口由加里、アルバイトの光井愛佳扮する越野ミカとリンリン扮する李芳芳、ココと対立する新垣里沙扮する村田美優が働くトレゾアに2人のお客が来店するがすぐさま帰ってしまう。

トレゾアの向かいに新しい店が出来てから売り上げが激減していき勝率が悪いココに批判的な美優、値段が安いや服が可愛いなどで痛い所を突くミカと李、そこにバイヤーの田中れいな扮する草壁ルイ、ジュンジュン扮するニナ・リッキーが届いた服を店に出しに登場します。

トレゾアで取り扱う服を色んな人に着て貰いたいと願うココに「キサマモガンバレ」と敬語のつもりで言ったニナに会場は大爆笑。アメリカ生活が長いからとフォローするルイは「他の所から引き抜きの話が来てるだけど」と売り上げが落ちて悩んでいるココを面白可笑しくほのめかしたりと、ココの悩みの種はドンドン広がるばかり。

ココに追い打ちをかけるかのようにルイから「トレゾアに新しい責任者がくる」という話を聞かされそのことを知らなかったチーフのココは「新しい責任者がくる、てことは私はクビ!!」と心配するココに「お払い箱」と遠まわしに酷い事を言うニナに会場は大爆笑。思えば意外と日本語を知っているんだなと思いました。

そんな中、中島早貴扮する三宅ユキを引き連れ一度来店したユキの友人森咲樹と佐野香織里がトレゾアに来店し2人のススメから服を買いにきたユキだが嫌がり直ぐに帰ってしまいます。またもや客に逃げらた店員たちは冷やかし、この店に合わない人はお断りと上から目線で話していると男性の客が来店。この人こそファッション界で名を知られたカリスマ的存在の芹沢眞一郎であることに美優とミカと李は気付かず、芹沢が発する言葉に怒る3人。

閉店時間が近づき片付けようとするが、あれやこれやと次々にお店の指摘をする芹沢に対し頭にきた李は芹沢に喧嘩をうります。ここのシーンでリンリンが「ぶん殴ってやる」「この〜帽子曲がってるくせに」など毎回アドリブを入れてくるので、辰巳さんも「やるか!!」と受けて立ったりして会場は大爆笑!!

そこにマネージャーの川久保から売り上げが落ち閉店の危機を告げられ経営不振に喘ぐ「TRESOR」を救うべきジェネラルマネージャーとして凄腕バイヤーでも有名な芹沢眞一郎に来てもらいみんなに紹介すると、「あっ!!」と指を指しながら芹沢をじっと見て動揺するココ。

名を知られてるだけあってみんな芹沢のことを知っていたが、ニナだけは知らないようで「本物か?」と李(リンリン)のように服を掴んだり、辰巳さんの腕を掴んで上げたりのアドリブに辰巳さんも時たま笑っていました。客が来ないのは従業員のファッションが「ダメだ!!」と美優たちに怒鳴る芹沢(辰巳さん)の迫力のある演技に流石だと圧倒されるばかり。

一方、その場を離れたココは川久保に「あの人と一緒に働くなんて絶対にイヤ」と何か理由があるようで、芹沢に名前を聞かれ「○×△□☆」と誤魔化し変わりに由加里が「長谷川ココです。」とココの名前を言っても思い出せない芹沢に怒りを露わにするココ。愛ちゃんのこの怒り方がマジな感じでちょっぴり怖かった(笑)

母親を早くに亡くしお葬式にも来なかった芹沢を凄く恨んでおり「あんなやつに負けないからね。」と天国の母に誓うココの気持ちに同感してしまった自分。愛ちゃんがはけると入れ替わりに美優×由加里×ミカ×李が「ファッションモンスター」を歌います。
そして翌日から厳しく店員を指導する芹沢のやりかたに納得いかず変わろうとしない美優を注意するが、美優はキレてしまいミカと李を引き連れ仕事をボイコットしてしまい、お店の心配するココに「そこのおっさんに聞いて下さい(怒)」と捨て台詞をはく美優(ガキさん)が一瞬れいなに見えたような・・・。


【ファッションは人を変えるマジック】

流石のココも芹沢のやり方に頭にきて反発しているところに道重さゆみ扮する森成あんなが来店します。後のストーリーのキーマンの一人としてココが変わるきっかけ作りの重要な役目を果たす人物。

誰なのか気付かないココに自ら「日本一、世界一、ううん、宇宙一可愛い森成あんなよ!!」と役でありながらさゆみんとそっくりな所が良い意味で殴りたて〜と拳を構えてしまうことが多々ありました。来店した理由が「私を輝かせて」と自分を変えるファッションを求めていて、流行の物ばかり薦めるココに「何も分かってない」と切れるあんな。

戸惑うココは「え〜どうしよう・・・」とどれを薦めても「パス」とあんなに言われ仕舞いには「パス、パス、パチュ」とあんなのアドリブにまたもや良い意味で殴りて〜と役柄と実際の本人そのものやんとツッコミどころ満載。ココのセンスの無さに怒って帰ろうとするあんなに芹沢が人差し指を立て上下右左と何かを見てるみたいで、愛ちゃんとカメさんもマネしていたのが笑えた。

「黒い綺麗な瞳だ」とあんなを褒め彼女に合う服を探し手に取った物は明色がある物ではなくシンプルなピンクのワンピースをあんなに薦めます。試着してみたあんなは「何かしっくりこない。」と芹沢がピンで裾をあげる為にスカートの中に手を入れた瞬間、さゆみんファンはどう思ったことやらf ^ _ ^ ;
ピンワークにより少し短めになったワンピースは見た目からしても全然違う感じになり「あなた凄いわね」→「お客様の魅力です。」→「それは言わなくても分かってるんだけど」とこのやり取りのあんな(さゆみん)に3度目の殴りて〜を思った瞬間。

ご機嫌になって帰ろうとするあんなに芹沢が「こちらのお直しを受け取る際にここにいる長谷川ココにもう一度チャンスを下さい。」と、ココに名誉挽回をお願いします。あんなの了承を得て期限の1日(台詞では明日)であんなのハートを震わせる為に芹沢と一緒にピンワークを勉強するココ。ピンワークシーン中に上手上段でミカ(愛佳)×李(リンリン)の題名は不明ですが歌があります。シットリとした滑らかな曲調に心が和みます。

そして、あんなのハートを震えさせる当日。まず、あんな×ルイ×ニナによる「No.1ガール」の歌があります。歌詞を聞く限りあんな(さゆみん)を意識した歌詞だなと感じました。

ココが1日かけて考えたあんなに似合うファッションは黒のジャケットと白のパンツ(ジーパンじゃないタイプ)、それとマフラーみたいな物(名前が分かりません)の3点。流行の物を着るあんなにさわやかで滑らかな物が似合うと考えたココの心理は見事あんなの心を震えさせます。(←刺激的ってこと)

この時のさゆみんの白ズボンがパツパツで○○ツのラインが・・・。

ココの頑張りとトップタレントあんなの影響もありトレゾアの業績は上がり、トレゾアのファッション性も世間に認められ亀裂が走った店員のチームワークも戻り以前のような活気を戻すトレゾア。芹沢とココの仕事上の関係も良い方向に。


【2つのサクセスストーリー】
ある日、以前トレゾアにきたユキ(なっきぃ)と友人2人がまた来店。
友人に引っ張られながら離婚した父親に会うための服を買いに来たユキ、友人2人はユキの為にお店の人だと思い芹沢に声をかけ「オジさん」と言われ「えっ、私ですか?」と表情をする辰巳さんがマジ面白い。
それからユキの思い出の話を聞きながら芹沢がは思い出話に花が咲くように子供っぽい服を薦めるんですが、ココは成長したユキを見て欲しいと大人っぽい服を薦めて対立します。
ココが薦めた大人ッぽい服のことでユキとココが話している内に「今更ね、会えるなら前か会えばいいのに」の言葉に芹沢が「お父さんの方にも事情があるんじゃないかな」と大人の事情を告げる。

ユキは芹沢とココが選んだ服がどっちも気に入り合わすことが出来ないかとお願いすると美優が両方を組み合わせてくれて素敵なお洋服になりその服装でお父さんに会いに行くことに。

それから数日、店内の鏡の前で思い出の赤いドレスを自分にあてながらニコニコしているココに「やっぱり赤いドレスが似合うな」と芹沢の一言に「やっぱり知っていたんだ。私があなたの娘だってこと(怒)」と今まで黙っていた芹沢にまたもや怒りを露わにするココ。
母とココを捨てファッションの世界へ進み、前からココに会いたかったと芹沢の言い訳に「自分勝手すぎる」と責めるココ。店のことで聞きに来た川久保(加藤紀子)とすれ違いにココはその場を去り「あのこと話したんですね」と全てを打ち明けた芹沢。

最初のシーンの自分とココとの関係、それは父と娘であること。この辺りから涙腺が緩い人にとっては泣けてくるんじゃないかなと思います。自分はこの辺りから涙を流していました。

「もうここにはいなくともいい」とその場に倒れてしまう芹沢だが、実はこの件を引き受ける前から体はガンに侵されておりココに会いたい一心で川久保のお願いを引き受けた親心に泣けちゃいます。

父と娘のもう一つのストーリー、ユキがお父さんに会うシーン。

お父さんとの待ち合わせ場所で待つユキと友人の2人。久しぶりにお父さんに会うことに緊張しているユキを励ます友人たちは「私も緊張する」とユキの緊張を解いてあげ2人は帰って行き、ユキがお父さんと会う瞬間の
「お父さん」

のあのセリフも泣けます。

シーンは変わり、商品チェックをするココの元に川久保が1週間ずっと休んでる芹沢のことを話します。休んでる本当の理由は「ガン、それも末期の」と告げてもココは「私には関係ありません」と突き放すかのようなに返し「もって、1ヵ月なの」と少し動揺するが強がるココの気持ちに変化が。

加藤さんがはけると入れ変わりに上部で由加里(亀井絵里)が「がんばってココ」を歌います。歌自体は短くすぐに終わりますが、淋しげに応援する由加里の気持ちが籠っていて心にジーンときます。

ステージ上ではココが一人になり、父(芹沢)がガンで亡くなる前に自分に会いにきたことに動揺するココは下手側のソファーで「さみしい日」を歌います。

このさみしい日で感情移入して流した涙を更に流させる愛ちゃんの素晴らしい演技の最大の見せ場かと。

母が亡くなる最後まで父のことを許さなかったことをココは知っていてそれをずっと守ってきた自分の気持ちに、どうすればいいのか分からず天見上げながら「おかあさ〜ん」とこの台詞の瞬間だけ長谷川ココでなく高橋愛に戻る瞬間。

入院していた芹沢は病院を抜け出しジェネラルマネージャーとしての最後の仕事、そしてココの父親としての最後の役目を果たそうと従業員全員を集め訓示をして、芹沢とココの2人だけが残ります。

ここからが涙なしで見れない感動のシーンです。

ココが4歳の時に離婚する際、2度と会わない約束したにも関わらず約束を破った芹沢に怒るココだがそれにはもう一つの約束があり「君(ココ)が本当に困った時は助けてやってくれ」と亡き母と交わしていたことをココに話す。
だがココは「ウソだ!!」と信じない。
「苦労してきて強い子だが頑固で意地っ張りなので人の手を借りれないので頑張ってきた」と残り僅かの命を振り絞りあの時母と交わしたことを全てココに話す芹沢(辰巳さん)にもうボロボロに泣いていました。

1人になった芹沢は「死を目前にして、みっともなくあせった。ココに会いたいと。成長した姿を見れて良かった。」といつ死んでも可笑しくない状況、そこに赤いドレスを着たココが「本当に自分勝手なんだから(涙)」と子供の頃寝る時も着ると言っていたお気に入りドレスを父に見せます。

ココがファッションの道を選んだ本当の理由、それは、

TRESORをナンバーワンにして会いたかった。ファッション業界に生きるあなたに認められたかった。」
「ファッショナブルで、誰よりもカッコイイお父さんが大好きだった」

今まで自分が思っていた気持ちを全て父に打ち上げたココ。例え自分を捨てた酷い人であっても自分を生んでくれた只一人の父親であるココの気持ちに会場から涙を啜る音がチラホラ。

立ってるのやっとの芹沢はその場に倒れ、お互いまた会えて良かったと芹沢とココは抱き合い、そして芹沢の命が尽きる
運命の鐘の音が鳴り響き、芹沢は去って行く。

芹沢が母との約束を守り最後に父親としての役目を果たして娘のココを残しこの世を去って行くところは、絶対に泣いてしまうほど切ないシーンでした。

両親を亡くし一人残されたココは
父と母、二人がくれた宝物を持ってファッションの仕事をしています。2人がいてくれたからみなさんが輝ける宝探し(洋服探し)のお手伝いをしています」

ココの強い気持ちに心を打たれました!!

トレゾアの店員が揃い「みなさんの宝探しお手伝いをします。TRESORへようこそ!」で幕は閉じます。


舞台を観劇してストーリーを書いていて改めて父と娘の想う気持ちがこんなにも違うだと感じさせられました。ありがちなストーリーでもユキとココ同じ父と娘のサクセスストーリーがあって個人的には大好評です。

娘。メンバーの役柄が普段モーニング娘。として活動してる時と変わらないメンバーのありのままを描いた物なんだと坪田さんがメンバーの素の姿を見にいた眼力は尊敬に値します。

劇中の辰巳さんの迫真演技も娘。メンバーに負けず劣らず輝いていて流石プロの俳優と今回の舞台に辰巳さんを抜擢したの正解だったなと思いました。
特に愛ちゃんとの駆け引きのシーンで芹沢眞一郎から父親になっていくその展開は分かっていてもつい見蕩れちゃうんですよね。一つ一つの演技にインパクトがあって書いている途中でもその情景が浮かび上がるぐらい辰巳さん印象は強かったことかな。

それと、劇中の挿入歌はミュージカルではよくあるパターンだが劇でここまで使ってきたのはおじぎシリーズ含め初めてのことで冒頭付近で書いた通りメンバー全員に見せ場があったのも大好評ですね。

衣装の数が一人当たり5〜7着ぐらいあってその都度に衣装替えをするのは大変だな〜と思いました。

大阪公演が残っているのにストーリーを書いてしまいKYなのかもしれないけど、行けない人がこれを読んで観に行った気分になってもらえたらなと思い書きましたので、その辺はケースバイケースで(笑)